品質の高いブランディングを導入し、味だけでなく独自のラーメン・キュイジーヌを追求し続ける名店「つじ田」。主力ブランドである「めん徳 二代目 つじ田」(過去の記事)だけでなく、味噌専門店の「二代目つじ田 味噌の章」(過去の記事)など次々に新ブランドを世に問うています。そんなつじ田が2014年に世に放ったのが煮干し専門店「つじ田 奥の院」です。その名の通り、飯田橋店の裏手に店を構えており、コンセプトは「大人のゼイタク、オトナ様味」とあります。店構えは日本庭園における宇宙観を表現しているかのように、侘びと寂びの観念が漂った高級割烹のような作り。たかがラーメン、されどラーメン。とうとうラーメン店もこの境地に達したのか…心地よい緊張感とともに入店します。
メインメニューは煮干蕎麦のみで、並は780円、上は980円。食券機で上を注文したところ、小ぶりの丼へ濁った褐色煮干
しスープがひたひたになった一杯が着丼。チャーシューは豚の肩ロースと思しきものが4枚も入っており、しっかりした食感と適度な柔らかさを持っていまし
た。玉子は潮玉子と呼ばれる半熟のもので、適度な弾力性を持った白身に包まれたとろりとした黄身が美味しい。チャーシューの下には大きくざく切りされた葱
と、濃く煮こまれた細めメンマと海苔が盛られています。
煮干い香り立つスープはやや苦みばしっていますが、鶏や豚骨の動物系ダシの甘さ、カエシに使われた濃厚な醤油と相まって食欲を増進させていきます。麺は中細ストレートで、表面がツルッとしていながら多加水麺のしっかりした噛み応え。小麦の香ばしさと煮干しの香ばしさのせめぎ合いがお口の中で続いていく。ざらついたニボニボ感覚抜群で塩分それなりの醤油スープと、ちゅるっとしたシコシコ感覚のある麺が、日本庭園的小宇宙を脳内で生成していきます。全体的にやや小ぶりなので、汁完して丁度いいぐらいの按配。実験精神を大切しながらも、ちゃんとした結果を残すつじ田がまたもやってくれました。
住所:東京都千代田区飯田橋4-8-14
ホームページ:http://www.nidaime-tsujita.co.jp/
つじ田 奥の院 (ラーメン / 飯田橋駅、九段下駅、水道橋駅)
住所:東京都千代田区飯田橋4-8-14
ホームページ:http://www.nidaime-tsujita.co.jp/
夜総合点★★★☆☆ 3.6
昼総合点★★★☆☆ 3.6
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