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2016年6月30日木曜日

Convenanza : Andrew Weatherall



問答無用の重鎮 Andrew Weatherall が初ソロ名義でリリースした「A Pox On The Pioneers」から約7年ぶり、続編として位置付けている「Convenanza」を今年1月にリリースしています。長いキャリアを誇りながらも、自分名義での作品を思い出したかのようにリリースする姿勢が実にユニークであり、既成の枠組みに囚われない活動が見事にパンキッシュです。

タイトルは Weatherall が昨年フランスの古城で主催した「Convenanza Festival」に因んでいるようで、「超越」を意味する儀式という造語らしい。「儀式」が夜に蠢くクラブという世界を意味しているのは明白で、ここで表現されている音は時代を「超越」した普遍的なもの。サイケデリックでダビーな響きを持ちながら、エレクトリックミュージックとは一線を画したB級的かつ場末感のある、どこにも属さないアンダーグラウンドミュージック。大量消費を目的としない、己に内在する確固たる世界観を表現したリアルな音。このような音楽を作る男は後にも先にも Weatherall だけだろう。この男がいる限り、真のクラブミュージックが死ぬことはないはずだ。

2014年5月27日火曜日

Remixed : The Asphodells

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Andrew Weatherall が Timothy J. Fairplay と結成した新ユニット The Asphodells。「Ruled By Passion, Destroyed By Lust」(過去レビュー)で男気溢れるデビューを果たしましたが、そのリミックス盤もリリースされています。人選されたリミキサー陣は以下トラックリストにある通りですが、実に先進的かつ老獪なチョイスがされています。しかし残念ながらオリジナル盤を超えた質になっているものではない。ガレージで、ディスコで、アシッドで、ストーナーな雰囲気を保っているのはオリジナルへの経緯の表れかと思いますが、枠を思い切りブチ壊すようなコズミックなやつが出てきても良かったと思います。

Tracklist

1 Another Lonely City (Group Rhoda Remix)
2 Late Flowering Lust (Phil Kieran Remix)
3 Beglammered (Justin Robertson's Deadstock 33s Remix)
4 Skwatch (Black Merlin's Reel To Reel Remix)
5 Never There (Hardway Bros Remix)
6 We Are The Axis (Daniel Avery Remix)
7 Another Lonely City (Daniele Baldelli And DJ Rocca Remix)
8 Beglammered (Richard Sen Remix)
9 We Are The Axis (Scott Fraser Remix)
10 One Minute's Silence (Ivan Smagghe Remix)

2013年2月10日日曜日

Ruled By Passion, Destroyed By Lust


Ruled By Passion, Destroyed By Lust : The Asphodells

信頼を寄せるに足る男 - Andrew Weatherallが新しいパートナーTimothy J. Fairplayと結成した新プロジェクト - The Asphodells。Weatherallの美学を感じさせるタイトル(情熱に支配され、欲望に滅びる)を冠してのリリースです。70年代ゲイ・ポルノ映画のキャッチコピーから引用したわりには、余りにも的確で示唆に富んだタイトルじゃありませんか。いや、人生というものはこういった道端に転がっている石ころから啓示を受けることもあるってことでしょう。プロジェクト名The Asphodellsの意味「死者の国に咲く水仙」にも刹那を感じます。

「A Love From Outer Space」というイベントを開催しているWeatherallが、ここで決め事としいるのが120 BPM以下というダウンテンポなエレクトリックビート。元々持ち合わせている雑食性と相まって、蛇の生殺し状態ともいえる突き抜けなさがグルーヴを生む「Masterpiece」(過去レビュー)が記憶に新しい。今回リリースされたアルバムには「A Love From Outer Space」に最適化された楽曲群が収録されているんですが、どれを聴いてもとにかく素晴らしい。

青臭くかき鳴らされるサイケデリックなギターに絡む、80年代を彷彿とさせる緩めのビート。テクノ、ハウス、ディスコ、ダブ、ポストパンクといったあらゆるジャンルの垣根を跨いだバレアリックな音。既視感のある音作りにより、80年代シーンへの限りないオマージュが捧げられているかのようです。最終トラックはイベント名であり、「Masterpiece」のリードトラックでもある「A Love From Outer Space」。この曲はまるで、大海原へ無謀な航海をしようとしている滑稽な男どもを表現しているかのよう。そう、先駆者たちの梅毒 - 「A Pox On The Pioneers」(過去レビュー)に通じる世界観を持っているのです。ダークサイケデリア百花繚乱なこのアルバム、相変わらずの男気に満ちています。

2012年7月31日火曜日

Masterpiece mixed by Andrew Weatherall


Masterpiece mixed by Andrew Weatherall

UKテクノ総番長 もとい UKクラブシーン総元締であるAndrew WeatherallがMasterpieceに登場。言うまでもなく、プライマル・スクリームの「I'm Losing More Than I'll Ever Have」を完全解体~再構築した超名曲「Loaded」によりセカンド・サマー・オブ・ラブを誘発したとも言える超重要人物です。そのAndrew Weatherallが手掛けたミックスが悪い筈がないんですが、それ以上にここ数年のミックスCDの中でも出色の出来となっています。いや本当に素晴らしい。

ここ最近、Andrew WeatherallはロンドンのThe Dropというハコで「A Love From Outer Space」というマンスリーイベントを開催しているそうで、このミックスではイベントにおける23:00、0:00、1:00の瞬間を3CDに渡って再現。全体に渡ってイキそうでイケそうにない緩やかなBPMでトラックが進んでいく。そこにはピークタイムが持っているカタルシスなど存在せず、延々とオーディエンスを躍らせるために機能しているチューンのみ存在している。チョイスされるのは多種多様な雑食性を持ったサウンド。ロックフレイヴァー溢れるチューン、アシッドベースが凶悪に荒れ狂うトラック、暗黒要素に満ちたダビーなディスコチューンと、ジャンル横断的な音響空間が構築され続けています。改めて痛感するのが、どのようなジャンルをチョイスしようと、どれほど時代が変移しようとも、Andrew Weatherallの世界に全くブレがないこと。滑稽なほどのロマンティシズムと男気を兼ね備えたプレイが出来るのはAndrew Weatherall以外にいないと断言しましょう。

Tracklist

[ Eleven O'Clock Drop ]

1-1 The Asphodells – A Love From Outer Space
1-2 Grinderman – Heathen Child (Weatherall Bass Mix)
1-3 Timothy J Fairplay – Sleighride / Blizzard (Andrew Weatherall Remix)
1-4 Asphodells, The – The Lonely City
1-5 Hardway Bros – Mania Theme (Andrew Weatherall Mix)
1-6 Kalidasa – Bursting Through
1-7 Craig Bratley – Birdshell
1-8 Apiento & Co. – The Orange Place
1-9 Chida – Dança
1-10 The Horrors – Wild Eyed (Andrew Weatherall Remix)
1-11 Wooden Shjips – Crossing (Andrew Weatherall Remix)
1-12 Walls – Into Our Midst
1-13 Timothy J Fairplay – The Final Reel (Andrew Weatherall Remix)


[ Twelve O'Clock Drop ]

2-1 Scott Fraser – A Life Of Science
2-2 Mario Viera – Cosmic Matter
2-3 Kasper Bjørke – Man From Venice
2-4 Bonar Bradberry – You Were Away (Space Ranger Hypno Mix)
2-5 Rudy's Midnight Machine – Ecstatic Love Glow
2-6 Midnight Savari – Phantom Galacton
2-7 Tornado Wallace – Insect Overlords
2-8 Sons And Daughters – Orion (Emperor Machine Remix)
2-9 Cut Copy – Sun God (Andrew Weatherall Remix)
2-10 Bogdan Irkük a.k.a. Bulgari – My Weakness (Prins Thomas Diskomiks)
2-11 Copyshop – Lipps (Pete Herbert Dub Remix)
2-12 Pacific Horizons – Stealing The Fire From Heaven

[ One O'Clock Drop ]

3-1 The Subs – Decontrol (Aquarius Heaven Remix)
3-2 Black Light Smoke – Switchback
3-3 Soft Rocks – Magic Milk
3-4 Martin Brodin – Badabing (Diskjokke Remix)
3-5 Ajello – Crystal Babe
3-6 Name In Lights – Ur Oskunni
3-7 Brioski – Radio Anatomy (Emperor Machine Stretched Version)
3-8 Toddla T with Roots Manuva – Watch Me Dance (Andrew Weatherall Remix)
3-9 Todd Terje – Ragysh
3-10 Primal Scream – Uptown (Weatherall Mix)
3-11 A.R. Kane – A Love From Outer Space