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2016年10月6日木曜日

Post Pop Depression : Iggy Pop



2016年早々に旧友デヴィッド・ボウイが逝ってしまい、「イギー・ポップ後の憂鬱」と銘打ったアルバムリリースを控えていたイギー・ポップは何を思ったんだろうな、と今更ながら考える。

今年3月にリリースされた本作は、ロックンロールの将来を占う上で非常に重要だ。プロデュースはR&Rシンジケートの中心人物ともいえる QOTSA の Josh Homme に託され、バンドメンバーには同じく QOTSA の Dean Fertita や Arctic Monkeys の Matt Helders が迎えられ、まさしくロックンロールの偉大な流れが継承されている。「Ready To Die」の時に「ロックは高齢者の音楽」と書いたが、かろうじてここで襷が渡されていると言っていい。

Josh プロデュースの引き算的美学が追求され、必要最小限の音がバカでかく鳴っている。そこかしこに本来のイギーが持っているアートの香りが散りばめられ、傷だらけになりながらも生々しく叫び続ける男の姿がここにある。骨太で重たくブルージーな演奏により、目に浮かんでくるのは荒涼とした砂漠の光景だ。

イギー自身が「最後の作品になりそうだ」と語る本作は、キャリアの中でも屈指の傑作と言い切っていい。単に荒々しいだけではない、円熟味が迸る一人の男がここにいる。イギー・ポップ御年69歳。残されたただ一人のロックンロール・ヒーロー也。

2014年3月1日土曜日

Ready to Die : Iggy & The Stooges


Ready to Die : Iggy & The Stooges

パンクのレジェンドであるイギー・ポップが Iggy & The Stooges 名義で昨年リリースした6年ぶりのアルバム。ギタリストの Ron Asheton が2009年に亡くなったのを受けて、かつての在籍メンバーだった James Williamson を迎えて制作されました。

驚いたのがジャケットとタイトルで、御年66歳になる上半身裸のイギー様が身体に爆弾を巻いている。10~20代の若者がこの格好をして「死ぬ覚悟」なんて言ったら狂気や戦慄を覚えてしまうもんだが、おじいちゃん世代のロッカーがこんなこと言ったら洒落にもならない。いつまでも長生きしてね、と言いたくなるが、イギー様は死ぬまで本気ということなんだろう。

思えば去年11月にポール・マッカートニーが来日し、ローリング・ストーンズも来日真っ只中。もうすぐボブ・ディランも来日する。ロックの先駆者にしてレジェンドクラスが大挙押し寄せてる状況だが、ロックがここまで高齢化しているのは史上初めてだろう。今後もアーティスト高齢化が続くに違いなく、リスナーだって間違いなく40歳以上のおっさんが中心だ。ライヴチケットだって若者がそう簡単に手を出せる金額ではない。もはやロックは若者の音楽ではなく、高齢者の音楽なのだ。

歳を取ってますます低音の魅惑が増した、パンク熱を放射し続けるイギーを聴いて複雑な気分になった。