2015年グラミー賞で、Siaというミュージシャンの存在を遅ればせながら知りました。「Chandelier」という曲のPVが2014年上半期の話題をかっさらっていたようです。「美しすぎるダンス」とか陳腐な褒め方をされてたんだけど、PVを無音で見たところ…音楽が鳴っていないにもかかわらず途方も無い迫力が伝わってきた。11歳の女の子がブルータルに踊り狂う姿に呆気にとられる。ぜんまいが壊れた人形のようにとち狂って踊っている。その後に音とともに再視聴するが、曲とのシンクロ率に再び圧倒された。ここまで無邪気さと狂気を兼ね備えた踊りはそう見れるもんじゃない。11歳の彼女しか持ち得ない、瞬間的な閃光を切り取った映像だ。
彼女はこの先、超一流ダンサーとしてのキャリアを積んでいくんだろう。でもこのPVで魅せた無垢な動きは次第に消えていき、より成熟さのあるダンスを披露していくに違いない。このダンスが見れるのは今この時点だけ。その意味では人生の残酷さを充分に物語っているPVだろう。
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