何気なくレンタルで観たこの映画、観た後にじんわりと心に沁みてくる。
撮影期間12年間(!)に渡って同じ俳優たちが家族を演じており、6才の少年は18才の青年へと成長していく。「人生のあるタイミングで成長は老いへと変わる」という台詞にある通り、子どもが大人になっていくと同時に、大人たちは老いていくというスーパーリアリティ。毎年夏休みに集中撮影したそうですが、よくもまあ誰も離脱しないで撮影しきったもんだ。
奇をてらったストーリーがある訳でもなく、或る家族の日常が抑制気味に描かれていく。それでも2時間45分という長尺を全く感じさせないドラマ。それは図らずも、人生のすべての瞬間はドラマチックであるということを証明しています。ものすごく当たり前のことなんだけど、祝福に溢れた瞬間、悲しみに満ちた瞬間、残酷な瞬間、癒やされている瞬間、その全ての瞬間の連続が人生なんだと。間違いなく、観るべき映画の一つ。ただし、あらすじやオチ、くどくどしい説明やセリフを求める人は観ない方がいい。
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