2013年4月17日水曜日

Traces : Monika Kruse


Traces : Monika Kruse

美形モニカ姐さんが昨年リリースした新作、遅ればせながら聴いたんですが相当いい出来具合になっていました。ミニマルなトラックが寄せ集められた作品を想像していましたが、いい意味で予想を裏切られたのも事実。クラブユースを意識した作品というより、序盤から終盤までコンセプチュアルな作りになっています。シームレスに曲が繋げられ、まるでミックスCDのようになっています。

緩めBPMでグリッチノイズが散りばめられたミニマルから始まり、ドープなエレクトロニカへと連なって行き、シカゴハウスのRobert Owensをボーカルフィーチャーした妖艶なトラック以降から徐々にビルドアップ。ディープ&ドープで深遠なるジャーマンミニマル地下世界へリスナーを誘っていきます。Thomas Schumacherと共作でリミックスした「Wavedancer」を経て、Nick Maurerをフィーチャーしたハウストラック「With Hindsight」で最高潮に。やがてチルするかのようにBPMは緩やかに下降し、重たくうねるシンセ音で終結。全編に渡って欧州の香り、つまり無機質な中に耽美と退廃が漂っているのが実に印象的です。これというのも彼女が生粋のベルリンっ娘だからなんでしょうね。

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