2013年3月28日木曜日

AMOK : Atoms For Peace


AMOK : Atoms For Peace

Atoms for Peace が結成されたのが2009年なので、1stアルバムが出るまで実に3年以上が経過。とは言っても、元々はアルバムを作るために結成されたバンドではなく、Radiohead フロントマンの Thom Yorke ソロアルバム「The Eraser」(過去レビュー)をライヴ演奏するために結成されたバンド。コーチェラ・フェスティバルやフジロック・フェスティバルといった大舞台での演奏を経験しています。その経緯を考えると、今回のアルバムは数多くのライヴ演奏を通過して、有機的に表出してきた作品と言える。

スーパーバンドと言われているけど、Thom Yorke 以外に RHCP のベーシスト Flea、プロデューサーの Nigel Godrich しか知らないもんなあ。ドラムには Joey Waronker、パーカッションには Mauro Refosco というミュージシャンが参加しています。いずれにせよ実力派ミュージシャン揃い踏みで、完成度の高い作品であることは言うまでもない。

Radiohead の作品とも違い、Thom Yorke ソロアルバムとも違うオーガニックな風合い。前者のようにバンドアンサンブルに重点が置かれているわけでもなく、後者のように徹頭徹尾エレクトロニクス処理されているわけでもない。それもそのはずで、各プレイヤーが個別パーツを演奏し、サンプリングした上で再構築されているとのこと。でもまあ、ここ最近の Radiohead の作風を踏襲しているのは確か。ここで改めて驚いてしまうのが、Flea は本当に名うての名ベーシストだなぁということ。RHCP におけるファンクグルーヴなプレイとは異なるものの、別次元の黒いグルーヴが渦巻いているように思える。Nigel Godrich によって構築された音響空間も相変わらず幽玄で、Thom Yorke の切ない歌声が最適化されています。今年11月には単独来日公演が行われるそうで、そちらも非常に楽しみなところ。

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