2013年2月14日木曜日

m b v : My Bloody Valentine

バレンタインデーだからと言ってMy Bloody Valentineで洒落こんでいる訳じゃありません。本当にたまたまなんです。


m b v : My Bloody Valentine

去年11月にKevin Shieldsが「2012年末までに新作をリリースする」なんて言ってたんですが、多くの人が本気にしていなかったと思う。だって「Loveless」(過去レビュー)から約22年間も新作リリースしていなかったし、G'n'Rみたいに「ずっと作ってます」とか言いながらひたすら延期という訳でもなかったし。そんな中でKevin Shieldsが「ここ2~3日で出します」なんて言って、日本時間の2/3に突如のリリース。これには多くの好き者が面食らっていました。やはり日本公演直前だったとということもあり、マスマーケットを意識した絶妙なタイミングを狙っていたんでしょうね。

販売はオフィシャルサイトからで 1)ヴァイナル/CD/ダウンロード、2)CD/ダウンロード、3)ダウンロードのみの3種類から選ぶことができる。しかもダウンロード音源のフォーマットは16bit 44.1 K WAV file、320kbps MP3、24bit 96 K WAV fileの3種類から。迷うことなく24/96のWAV音源を選びました。ただし、iPodとかで聴くならAACやMP3にエンコードしなくちゃいけないし、オリジナルの音質があまりよろしくない。この高品質音源を入手する必要は全くありません。

一聴した感想ですが、Lovelessが金字塔となってしまい彼らが神格化されたせいか、「何だか普通だな」と思ってしまったのは事実。甘美なメロディと囁くボーカル、気怠いノイズは相変わらずなんですが、色めき立つほどインパクトが有るわけではない。豊富な時間や金、贅沢な環境で作られたLovelessに比べ、それほどリッチとはいえないインディーズ環境で制作されたこともあるので、質が低下してしまったのかな。

そんな中でも最後の2トラックである「nothing is」と「wonder 2」はかなりのインパクト。前者はロケンローなリズムにミニマルでノイジーなリフが延々と続き、聴き手のテンションをひたすらとアゲまくる。この曲が10分ほど続いたらかなりのインパクトを持っていたはず。最終曲はジェット機が踊っているとしか思えない、トチ狂ったバイオリンが増幅されているかのような新感覚サイケデリックミュージック。この2曲で何とか救われた。

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