2013年9月22日日曜日

らーめん 辰屋



先日、都心に向かう途中、世田谷にある二郎インスパイア系「らーめん辰屋」を訪問。電車で行く場合は東急世田谷線に乗る必要があるので、アクセスにやや難がある。それにしてもこの界隈は「蓮爾 さんこま店 」、「らーめん 陸 」、「千里眼 」などの名立たるインスパイア系が多い。



入店して「醤油らーめん ヤサイ少なめで」と注文する。ここのはヤサイがかなりのボリュームらしく、少なめにするぐらいが丁度いいと聞いていたからだ。しばらくして「辰醤油らーめん」というメニューが本命であることに気づき、慌てて店主に問い合わせる。

筆者「あの、すいません」
店主「今話しかけないで!」

...一斉に客の白い目が僕に注がれる。(ちっ、これだから一見さんに敷居の高い二郎系は嫌いなんだよ)と思いつつ、恐縮しながら店主が聞き返してくるのを待つ。

店主「さっき何か言ってたの、あなただっけ?」
筆者「はい、醤油らーめんと辰醤油らーめんって違いますか?」
店主(当たり前だ)というようにおもむろに頷く
筆者「辰醤油に変えてもらっていいですか?」
店主「ああ、もう出来ないね」
筆者「分かりました、すいません」



出てきたのは二郎インスパイア系とは大きくかけ離れた、見るも無残なしょぼいラーメンだった。



取りあえず天地返しをするが、うどんのような麺の太さだけが二郎系の片鱗を残す。肉もしょぼくでヤサイも少なくて、スープのだしも感じられない。普通の醤油らーめんとしては食べるには惨め過ぎるものだ。その時気付いた。二郎系とはボリュームがあってこそ、全てを縮小すると無残な食べ物に成り果ててしまうのだ。かと言って、この店の売りである辰醤油らーめんを食べないで評価を下すのはフェアと言えない。再来店を決意した。



そして次週、食べそこねた看板メニュ「辰醤油らーめん」を食べるために再来店した。他客が「醤油らーめんと辰醤油らーめんの違いは何ですか?」と聞いているので耳をそばだてる。店主曰く「鰹節がかかっているかどうかだよ」とのこと。そびえ立つマシマシレベルの野菜の上には鰹節がまぶされており、しかもデフォルトでニンニクと刻みタマネギが添えられている。玉子と繊維質たっぷりでほろほろ柔らかい2枚のブタを先に食べてから天地返しを行うと、うどんのような極太麺がこんにちは。



この極太麺は適度な柔らかさに茹でられており、しかもスープがじんわり染みこんでいてかなり旨い。麺を重視しているという店主の薀蓄も頷ける。スープはライトボディのマイルド豚骨醤油味でやや薄味ながら、ニンニクと玉ねぎ、鰹節が混ぜあわさることにより、旨味とコクが溢れるスープへと変貌する。ヤサイもキャベツ比率が高くて、しゃっきりしたモヤシの量も充分だ。確かに二郎インスパイア系といいながら二郎とは全く別物。前回食べたしょぼすぎる醤油らーめんとも全く違う。敢えて二郎インスパイア系とカテゴライズするが、その中でも上位にランキングされるであろう名店だ。

住所:東京都世田谷区世田谷4-13-20
らーめん 辰屋ラーメン / 松陰神社前駅世田谷駅若林駅 ) 
夜総合点★★★☆☆ 3.6 
昼総合点★★★☆☆ 3.6

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