2012年2月6日月曜日

Inni : Sigur Ros


Inni : Sigur Ros

ここ最近はフロントマンJonsiのソロ活動がもっぱら目立つSigur Ros。そんな活動休止中の彼らが「残響」(過去レビュー)をリリースして早3年が経ちまして、「残響」に伴うツアーのライヴ盤が去年リリースされました。CD2枚組、DVD1枚というボリューム故、当初は音源のみを通勤がてら聴いていました。「残響」に顕著だった躍動感というか開放感が如実に感じられる素晴らしい演奏ですが、本来の彼らが持っている凍てついて神々しいノイズ音も共生。CD2枚分というライヴ音源を十分堪能した後、家でライヴ映像を観たのですが…これまた堪能方法を確実に誤ったと後悔。

スピーカーを破壊せんとばかりにつんざくフィードバックノイズに甘美なメロディ。その静謐さと荒々しさを包み込むモノクロームで粗い映像に、本気で仰け反った。単なるライヴ映像かと思いきや、彼ら独自の美学を貫くミニマルな映像に、堂々たる5.1chサラウンド。全身を包み込む叙情的なノイズの嵐の前では声を失います。CD以上に映像はこんなにも凄まじいものだったのか…。サラウンド環境を持っていない人は、友達なりにその環境を借りて爆音体験キメて頂きたい。どんなに苦情がこようとも、全身に鳥肌を泡立たせる爆発的ホワイトノイズに身を委ねて頂きたい。ライヴドキュメンタリー「Heima」(過去レビュー)が温もりのある映像に対し、ここで体験できるのはどこまでも凍えた演奏。激マストなライヴ映像です。

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