2015年1月14日水曜日

The Best Day : Thurston Moore

 

The Best Day : Thurston Moore


前にどこかで書いた気がするんだけど、僕は Thurston Moore と Kim Gordon に会ったことがある。夢の中で。左手に穏やかな海辺、右手に断崖絶壁の岩山がある道を歩いていたら、前から彼ら二人がやってきたのだ。その時、なぜか僕はフジロックに向かっていて、彼らに会場への道順を尋ねたのだ。そうしたら彼らは親切に気さくに教えてくれた。日本語で。

そんな彼らは最早おしどり夫婦でもなく、離婚が原因で Sonic Youth は活動停止状態に追い込まれている。こればかりは残念としか言いようがないんだけど、Thurston Moore が Demolished Thoughts(過去レビュー)以来3年ぶりのソロアルバムを届けてくれたのは嬉しい出来事だ。

まずはジャケットが素晴らしい。水に怯えながらご主人様に寄り添い、異邦人たるカメラマンを見つめる犬。そんな彼を優しく抱きとめる女性。彼女は若かりし頃の Thurston Moore の母らしいんだけど、タイトルに相応しい写真を選んだものだなあ。

それにもまして内容が本当に素晴らしく、Sonic Youth の真髄を見事に踏襲しまくっています。変則チューニングが施されたギターは万華鏡かつ魔法陣な音色を奏で、単調なコードと思わせながら深みのあるメロディが進行していく。アバンギャルドでノイズな実験性や不協和音を担保しながら、ここまで聴きこませるとは正に Sonic Youth そのもの。ちなみにベースは MBV の Debbie Googe です。

ここまで書いて思い出した。2012年に Sonic Youth 公式 facebook が13歳のファンから受け取ったメールの内容を公開しています。13歳の彼は「お前らは俺が今まで見た中で最低のバンドだ」とdisっているんだけど、的を得た内容で間違ったことを何も書いていないのが実に微笑ましいです。日本語訳はこちら

0 件のコメント:

コメントを投稿