2014年7月13日日曜日

Medieval Chamber : Black Knights

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ウータン・クラン一派の総帥である RZA が John Frusciante と交流を持っているのは有名な話。かたやヒップホップ勢、かたや世界最強ロックバンドの元ギタリストという異種格闘技のようなフォーメーションだが、両者に共通して言えるのが常に革新的でアヴァンギャルドなアティテュードを持っているということ。その RZA が架け橋となって、ウータン一派のユニット「Black Knights」がジョンの自宅へ何度か遊びに行き、その結果として産み落とされたのが本作だ。

John Frusciante プロデュースである Black Knights の本作はオールドスクール・ヒップホップの体裁を取っているものの、Black Knights をフィーチャーした John Frusciante 作品と言ってもいい。ここ最近の作品で見られるエレクトロ~エレクトロニカ志向を追求し、ジョンのボーカルまでフィーチャーされているからだ。かと言ってジョンがヒップホップ作品を手掛けたことに何の違和感もない。既存フォーマットからの呪縛から逃れられる方法論がヒップホップであるならば、それはジョンの方向性と見事に一致しているからだ。

ソロ転向してから自由そのものと言える作品を連発し、その裾野をヒップホップにまで広げてしまったジョン。ここでは柔らかい音色のプロダクションを重視し、抽象的であり前衛的な異型の音楽を創り上げてしまった。それ故に本来のヒップホップが持ち合わせている黒々としたグルーヴは見られないが、裏を返せば従来型ヒップホップから大きく突き抜けた、真の自由な音楽ということなのだろう。

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