2014年5月2日金曜日

公 (kimi)


東海道五十三次の品川宿として知られる北品川~新馬場界隈。日本橋を出発した旅人はこの辺りで江戸前蕎麦などを啜り、英気を大いに養ったのであろう。現代の旅人は蕎麦ではなく、新馬場駅から程近い二郎インスパイア系を啜って英気を養うのが定説となっている…かどうかは不明。何はともあれ「大?小?にんにく入れますか?」だとか「肉汁らーめん」と書かれた看板に引き寄せられて訪問した。


「小 120g」「中 240g」「大 360g」となっていたので「ラーメン(中)豚入り」の食券を買った。着席と同時に無料トッピングを尋ねられたので、野菜増しににんにく少しでお願いした。


このお店がユニークなのは、上級者向けとして焼きらーめんなるメニューが用意されていることだ。麺とスープを鉄板で焼いた油そばライクなメニューらしく、「スタンダード」「ハイカロリー」「ハイパーカロリー」の三段階に分かれている。詳しくは写真を見て頂きたいが、2日分のカロリーを誇る「ハイパーカロリー」など迎え撃つ能力など僕にはない。おそらく3,000 Kcalはあるのだろう。


己の迎撃能力の低さに不甲斐なさを感じていたところに「ラーメン(中)豚入り」が着丼した。それを見た瞬間に不甲斐なさなど消し飛んだ。これを食べようとしている俺ってまだまだいけるよ!若いモンにゃまだまだ負けられないよ!と内からふつふつと自信が湧いてきた。


豚入りなのでブタは4枚。よく煮込まれており、柔らかくて繊維質ばっちり。キャベツ比率やや高めの野菜は全体的にしゃっきりとしており、茹で加減も申し分ない。スープのカエシは二郎マナーに則った甘辛さで、これを野菜にちょぼちょぼと振りかけて、全体のボリュームを少なくしていく。この時点で物足りなく感じたのがスープの奥深さだ。まるでインスタントスープを飲んでいるかのように平べったく、コクと旨味が感じられない甘めライトスープだった。


程良く減ったところで天地返しを行えば、うどんを細目にしたような自家製の中太麺が顔を出した。店内に製麺ブースを構えていることからこだわりが感じられる。ポキポキ感やゴワゴワ感、ワシワシ感はなかったが、表面がつるんとした適度にヤワメの食感は嫌いではない。ただし繰り返しになるが、スープに奥行きが感じられなかったのは致命的な弱点だ。トータルバランスはいいのだが、二郎バブル崩壊寸前のこのご時世をこれで生き抜いていけるのか?スープを改善すればもっと良くなるはずなので、今後を期待して見守りたい。

ラーメン / 新馬場駅北品川駅天王洲アイル駅
夜総合点★★★☆☆ 3.1
昼総合点★★★☆☆ 3.1

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