2014年5月12日月曜日

極楽鳥


去年の夏、ラーメン激戦区の綱島にニューフェイスが登場しました。しかも老舗の名店「らーめん桃源」(過去の記事 )から500mほど離れたところに店を構えるチャレンジャー。店の名前は何と「極楽鳥」。桃源郷から極楽鳥へ、明らかにライバル意識とリスペクトの念が感じられるネーミング。桃源が塩ラーメンなのに対して、極楽鳥は鶏白湯を使った「塩こってり」。ここまで意識しているからには、その腕とやらを確かめないわけにはいかない。


メインは「こってり塩らーめん」「こってり正油らーめん」「あっさり中華そば」「あっさり塩中華そば」の4つで、おすすめ一番人気なのが「こってり塩らーめん」だ。迷うことなくこちらをオーダーする。なお店内にはテーブルとカウンターがあり、テーブルが空いている場合は複数客が優先されてしまう。


鮮やかな黄色に彩られたスープに、複数のチャーシューと春菊が添えられた麺が着丼。チャーシューには薄切りの豚と鶏が使われており、どちらもしっとりと柔らかい。見るからにクリーミーなスープを一口啜ってみれば…豆乳や牛乳でも使っているんじゃないか?というぐらいのマイルドさ。鶏のダシやコク、旨味もさることながら、塩味なのにあたかもクリームスープを飲んでいる錯覚に陥りそう。目を閉じて味わえば、まさしく桃源郷に極楽鳥が飛んでいるかのよう(大袈裟)。


麺をリフトアップすると、鶏白湯に不釣り合いな極太縮れ麺が顔を出す。表面がつるつるして、モチモチしこしこの食感だ。何か既視感を覚えて店内を見回すと、「大黒家製麺所」(関連記事 )の文字が書かれた箱が見えた。やはりそうか、そうなのか…。二郎寄りのぶっとい麺はこれはこれでありだが、スープとの相性に疑問を持つ人もいるかもしれない。極太麺はスープを絡め取る機能を持っているかもしれないが、この繊細クリーミースープには細麺が似合うように思う。とにもかくにも、極めてハイレベルな鶏白湯を食わせてくれる店の登場、心から歓迎したい。

夜総合点★★★☆☆ 3.8
昼総合点★★★☆☆ 3.8

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