2016年7月31日日曜日

A Moon Shaped Pool : Radiohead


A Moon Shaped Pool : Radiohead


今年6月にリリースされた約5年ぶりの Radiohead 新作を聴きまくってます。というより自分の一部分の何かが、ひたすら聴くことを要求し続けている。前衛的なのに聴き易く、一部分の何かにすんなりと染みこんできます。これはもう、彼らの作品の中でも傑作の部類に入ると言い切っていい。そりゃあ衝撃性でいえば「KID A」にはかなわないものの、完成度の高さで言えば「OK Computer」に匹敵するレベル。


もはや彼らにとって欠かせない存在の Nigel Godrich によってアンビエントで幽玄な空間が強調され、エレクトロニカな風情を醸し出しながらも、バンドとしての肉感的な鼓動すら感じさせる。新たな高みを象徴するオープニング「Burn The Witch」から、ライヴアルバム「I Might Be Wrong」に収録されていた既発曲「True Love Waits」まで、全てが完璧で美しく予定調和のようだ。


哀しさと、前を向いている情熱の共時性。堕ちていく感覚がありながらも、救済すらも感じさせて掴みどころがない。ロックやエレクトロニカ、アンビエントは勿論、クラシック、ジャズやアシッドフォークからジャーマンプログレまで全ての音楽を消化し、Radiohead であることを提示した大傑作。今年のサマソニで伝説を作ってくれる予感すらある。


 


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