2014年9月26日金曜日

Futurology : Manic Street Preachers

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昨年9月の「Rewind The Film」(過去レビュー)から1年も経たないインターバルでリリースされた我等がマニックスの新作。そもそも同時期に作られた楽曲が2種類のベクトルを持っていたようで、内省的かつアコースティックな側面を持っていたのが「Rewind The Film」、その真逆の側面を持っていたのが本作だったようです。

つまりタイトル通りの未来を見据えた志向を持ち、UKのみならず欧州全体をも見渡す外向きの視点を据える。音自体は本来の彼らが持ち合わせているギター主体の大仰でドラマチックな作り。欧州ツアーの最中に聴き込んだというジャーマンプログレッシヴロックの影響下にある、直線的でアヴァンギャルドな音作り。なおかつ元々のパンキッシュなアティチュードも忘れていない。

前作と表裏一体関係にある実験的試みは大いに評価されて然るべき。多くのゲストボーカリストを迎えて、かつインスト2曲が盛り込まれているのも新しい高みへと到達しようとする姿勢に他ならない。惜しむらくはインスト2曲の出来具合がいかにも奇妙なものであること。PW御大が「Sonik Kicks」(過去レビュー)で試みた路線と同じ結果を導いてしまっている。つまりアルバムの中で浮いてしまっていて「けったい」極まりない。このインストが無ければ良かったのになぁ。

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