2013年6月3日月曜日

Zug - Reshaped and Remodeled : Conrad Schnitzler / Ricardo Villalobos / Max Loderbauer


Zug - Reshaped and Remodeled : Conrad Schnitzler / Ricardo Villalobos / Max Loderbauer

タンジェリン・ドリームやクラスターといったバンドで活動を行い、ジャーマンプログレッシヴ・ロックの始祖として知られるコンラッド・シュニッツラー。惜しくも2011年に没していますが、彼の電子音楽的DNAを現在に継承しようと、リカルド・ヴィラロボスとマックス・ローダーバウアーが解体・再構築。以前、この二人はジャズ・レーベルである「ECM」の音源を再構築した「Re: Ecm」(過去レビュー)をリリースしていることから確信犯的タッグと言えるでしょう。今回の素材となっているのが、コンラッド・シュニッツラーが1974年にカセットテープでのみリリースしていたミニマルトラック「Zug」であり、有難いことにYouTubeで耳にすることが出来る。これがどのようにリシェイプ~リモデルされているのか聴いてみたところ…

M1は粘着力あるキックとフリーキーな電子音が飛び交うクラブトラックで、ヴィラロボス節がこの時点で全開。続くM2ではアブストラクトな音響が不気味に蠢いていおり、聴き手の不安感を煽っていく。M3ではBasic Channel以降のミニマル・ダブの始祖と言われているStefan BetkeことPoleが地下ダブを構築し、M4ではこの盤をリリースしたレーベル m=minimal のオーナー二人が重たいキックのミニマルへと再構築。徐々に近づいてくる機関車の警笛がやたらと不気味に響き、やがてこの盤の中で一番分かりやすい四つ打ちトラックへ変貌。いずれにしてもどのトラックも劇薬になりうるものなので、シチュエーションを選んで聴くのがいいでしょう。

1. Zug – Aktion Mix (19:24)
2. Zug – Sorgenkind Mix (14:12)
3. Zug – Pole Mix (07:03)
4. Zug – borngräber & strüver Mix (10:34)


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