2016年6月26日日曜日

電気グルーヴ25周年記念ツアー「塗糞祭」



加齢臭漂うおじさん二人組が2014年にぶちまけた奇祭として知られる「塗糞祭」。この最終公演を収録した映像作品が極めて素晴らしい。観客がツアーグッズとして販売されていた塗糞刷毛を握りしめ、塗って塗って塗りまくっている狂乱状態が収録されています(ちなみに僕が購入した初回生産限定盤ではミニな塗糞刷毛が付属しており、自宅でとても重宝している)。

どうやらこの奇祭、おじさん二人のデビュー25周年を記念するツアーでもあったようで、ゆかりのあるゲストが矢継ぎ早に参加し、数々の歴代名曲を披露しています。

まずは初期メンバーのCMJKが登場し、今では演奏されることも極めて稀な「ビコーズ」、「マイアミ天国」、「Bingo!」で会場を温める。小島よしおネタで登場〜三瓶ネタで退場するというマニアな演出を散りばめた DJ Tasaka が後を引き継ぎ、クレイジーシットな「浪曲インベダー」、「ドリルキング社歌2001」を演奏する。そして Ki/oon Music 二大珍獣と言われたスチャダラパーが登場した時点で会場のボルテージは沸点に。そんな中、1,000円盗難疑惑に始まる ANI とピエール瀧の喧嘩が勃発したが、会場が固唾を呑むなかラップバトルで仲直り。心のベストテン第一位な「今夜はブギー・バック」で締めて、牛尾憲輔にボーカルを披露させるという無茶振りも。ただ、何故ここで「Twilight」じゃないのかは疑問が残るところ。

やがて「21世紀もモテたくて…」の演奏途中で「この公演だけのスペシャルゲスト」と前振りがあった鬼才 天久聖一 氏が登場。この公演直後にツイートされた画像(これとかこれ)でその出で立ちは予め分かっていたが、いざ目の当りにするとそのインパクトに驚愕する。本公演最大の見ものであるのは間違いなく、僕はこのシーンを抱腹絶倒しながら何度も何度も見返したよ。

次なるゲストは電気グルーヴ最大の貢献者ともいえる砂原良徳。「俺が畳だ! 殿様だ!」から始まるピエール瀧レパートリーを連打し、「ママケーキ」ではまさかのボーカルを披露し祝祭感に彩りを添える。

怒涛の終盤ではアップリフティングな名曲のシームレスプレイで、会場を興奮の坩堝へと陥れる。石野卓球自身のアンセムである「N.O.」は「無能の人」へと里帰りし、「電気ビリビリ」は「662 BPM BY DG」収録のオリジナルとしてプレイされる。もちろん大人の事情により、オリジナル歌詞であったところは聴き取れないようにエディットされている。それを差し引いても、おじさん25年の歴史を俯瞰するには間違いないクロージングチューンだ。彼ら歴代のライヴ映像の中でも屈指の名作であることも間違いない。

ちなみに相変わらずグダグダなMCは自主規制により、GO!皆川の「うんちょこちょこちょこ“ピー”」で伏せられまくっていることを申し添えておく。

Tracklisting

1. Opening
2. 電気グルーヴ25周年の歌(駅前で先に待っとるばい)
3. Mud Ebis
4. B.B.E.(Bull Beam Express)
5. Hi-Score
6. ザ・ケトルマン
7. ビコーズ
8. マイアミ天国
9. Bingo!
10. 浪曲インベダー
11. ドリルキング社歌2001
12. 聖☆おじさん
13. ANI vs 瀧
14 .瀧 vs ANI
15. 今夜はブギー・バック
16. 完璧に無くして
17. Flashback Disco
18. Baby's on Fire
19. 21世紀もモテたくて…
20. 俺が畳だ! 殿様だ!
21. ポパイポパイ
22. ちょうちょ
23. お正月
24. 富士山
25. ママケーキ
26. Shangri-La
27. モノノケダンス
28. Upside Down
29. Fake It !
30. スマイルレス スマイル
31. ジャンボタニシ
32. カメライフ
33. 無能の人
34. 電気ビリビリ 

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