2013年12月5日木曜日

Something In The Water : 3rd Eye Girl



Something In The Water : 3rd Eye Girl

プリンスの傀儡バンド 3rd Eye Girl が新曲をリリースしています。ペイズリー・パーク・スタジオで行ったリハーサル音源で、オリジナルは名盤「1999」(過去レビュー)に収められています。82年当時でこのような曲を作ったこと自体、まず驚愕を禁じ得ません。リンドラムで構築されたシンプルなビートの上に、主だったメロディのない呟きのようなボーカルが展開されていく。ベースが排除されて、機械的なシンセ音がわずかながらの装飾になっている。プリンス風ミニマル=マシン=ファンクの極北とも言える作品です。

さて、バンドによるカバーはオリジナル作風とは全く異なり、ブルージーでジャジーでソウルフルな激渋チューンに変貌を遂げています。Sly & The Family Stoneのように途方もないファンキーベース、後半から繰り広げられる殿下のエロティックギターソロ。歌詞こそ同じなれど、メロディや演奏はまるで別の曲。オリジナルが非常に地味な存在ながら、こういった隠れた名曲に再スポットを当て蘇らせる。さすがの手腕としかいいようがありません。

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